2021年5月7日
おはようございます。
高松市春日町ハローズ内
たかまつファミリー歯科医院
スタッフ兵頭です。
今日は、噛む回数について
お話ししていきますね😊
人間が食事の時に噛む回数、「咀嚼回数」は、時代が進む
につれて変化してきています。
「咀嚼」とは、口に運ばれてきた食べ物を歯で細かく噛み
砕くことを言います。
現代では食の欧米化も進み、食事の際に噛む回数はだいた
い600回ほどで、食事時間は約10分程度と言われてい
ます。
戦前では咀嚼回数約1400回、食事時間は20分程度。
さらに時代をさかのぼると、鎌倉時代で2600回、食事
時間は約30分。
弥生時代ではなんと、咀嚼回数は約4000回弱で、食事
時間は約1時間にもなります。
現代と弥生時代では、なぜこんなにも咀嚼回数が違うので
しょうか?
現代では、軟かくて食べやすいものが好まれる傾向にあり
ます。
ハンバーグやパン、スパゲティー、牛丼におそば。時間が
ない人がすぐに食べられるものや手軽なもの。
軟かく食べやすい食べ物は、忙しい人々に多く利用されて
います。
弥生時代では、穀物の米、あわ、ひえ、木の実を中心とし
た、どんぐり、くるみなど食生活でした。
噛みごたえのあるものが中心で、どれも硬いので多くの回
数噛まなければ飲み込めないものばかりでした。
食品の加工技術の向上とともに咀嚼回数は減ってきまし
た。
そのため、現代の咀嚼回数は弥生時代に比べ大幅に減少し
ているのです。
咀嚼回数が減ることで様々な問題が起きます。
小さな頃から軟かいものばかり食べてしまうと、顎の骨が
きちんと発達しません。
弥生時代の人と顎の骨の状態や大きさを比べると、現代の
人の方が退化し小さくなっています。
小さな頃から適切に咀嚼することで顎の骨は正常に発達
し、しっかりと咀嚼することで消化吸収を助けてくれま
す。
そして不正咬合や顎関節症なども防ぐことができます。
たくさん噛むことで唾液が多く出ます。
その唾液にはたくさんの良い役割があります。
唾液中に含まれる成分の中には、消化を助けるもの。
悪い菌を退治する抗菌、殺菌作用。
骨や歯の発達を促進するホルモンや、唾液中のPHを中性
に保つ役割。
歯の再石灰化を促してくれたりと、唾液にはたくさんの働
きがあります。
これらがお口の中を清潔に保ち、歯周病や虫歯を予防して
くれます。
しっかりと咀嚼することがお口の中、全身の健康に繋がり
ます。
咀嚼回数をUPさせるコツ
●よく噛んで食べる。「一口30回」を目安に。
●歯ごたえのある食材を取り入れる。
●調理の方法に一工夫。少し歯ごたえが残るくらいに。
●一口の量を少な目に。
●急がずゆっくりと食事をする。
このようにいつもの食事を少し変えてみるだけで、咀嚼回
数を増やすことができます。
時間のゆっくり取れる夕飯からまず試してみてはいかがで
しょうか?
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