2021年2月26日
おはようございます!
高松市春日町のたかまつファミリー歯科医院
スタッフ塩田です(^^)/
今日は 食べる機能の発達 についてです!
食べる機能には
飲み込む(嚥下)・咬む(咀嚼) があります。
まず飲み込む(嚥下)とは?
口の中の食べ物を飲み込むことです。
乳幼児が食べ物を飲み込む機能は
どのように発達するのでしょう?
嚥下のしくみ
成人は呼吸を止めて嚥下します。
唾でも水でもいいので
飲み込んでみてください。
飲み込む時に息をとめてゴクンとしますよね?
この食べ物をかんで飲み込む機能は
生まれつき備わっているわけではありません!
離乳食に少しずつ慣れることによって
身につけていくものです。
おっぱいやミルクを飲む時期の
赤ちゃんの嚥下は乳児嚥下といいます。
口唇や顎を開いたまま、呼吸を止めずに
乳汁を飲むことができます!
これは赤ちゃんに生まれつき備わっている
原始反射のひとつです。
私たちがしている
成人の嚥下とは違う方法です。
乳児期には原始反射である
哺乳反射によって乳汁を摂取します。
哺乳反射は4つあります。
①探索反射
口角や頬に触れると
反射的に刺激された方向を向き
口を開きます。
これにより赤ちゃんは
母親の乳首を探すことができます。
②口唇反射
口唇に触れると
反射的にすぼめて前に突き出し
触れた物を口唇で挟み込んで
口を閉じる動きをします。
③吸啜反射(きゅうてつ)
口にくわえると
反射的に吸い出す動きをします。
これにより母親のおっぱいから
乳を吸い出すことができます。
④嚥下反射
乳汁が口の奥に送りこまれると
反射的に飲み込む動きをします。
こうした哺乳反射は4~5ヶ月ごろから消え始め
次第に反射ではなく
意思による動きになっていきます。
お乳を飲む時期から離乳食を食べる時期への移行期は
乳児嚥下から成人嚥下への移行期でもあります!
離乳食を食べる時期は
乳幼児が成人型の摂食嚥下機能を習得する
練習期間ということです!
この切り替えをきちんとできないまま
乳児嚥下の残存(お乳を飲むための飲み込み方)が
残ったままのお子さんや大人がいます!
すると顎の発育が悪くなり
歯並びがガタガタになったり
出っ歯になったり
噛み合わせても前歯に隙間のある開咬
といったことが起こってきます!!!!
きちんと発達段階に応じて
離乳食を進めて
乳児嚥下から成人嚥下へ移行することは
とても大切なことです。
成人嚥下とは?
では成人嚥下とはどんな飲み込み方なのでしょうか。
①食べ物を目で見て認知し
どのように食べるかを頭で考えて決める
②食べ物を口の中にとりこんで噛み
口を閉じて唾液と混ぜ合わせて
食塊を作りのどに送る
③食塊が嚥下反射によって
のどを通過し食道へ送り込まれる
④食塊が食道を通過し
胃に送り込まれる
これって当たり前のことですが
初めからできるわけではないんです!
そしてなにより成人嚥下は
舌が上アゴにつき唇を閉じて 飲み込む
しかし乳児嚥下は
舌を前に突き出して唇が開いた状態で 飲み込む
赤ちゃんはお乳をくわえているので
唇が開いた状態です。
大きくなると唇は閉じて飲み込んでいても
口元に変に力が入ったり
緊張していることがあります。
舌は前に突き出して飲み込んでいます。
舌も筋肉です。
毎日食事以外でも唾を飲み込むたびに
舌が前歯を押して飲み込んでいれば
歯も動いて出っ歯や開咬になります。
矯正治療で歯を動かす力よりも
舌の力のほうがずっと強いんです!
毎日の積み重ねって怖いです。
逆に正しい飲み込み方で
舌で上アゴを押して飲み込んでいれば
上アゴに圧がかかり
アゴは広がり歯が並ぶスペースができます。
上アゴの発育は6歳で90%発育しています。
乳幼児期に当たり前と思っている
咀嚼や嚥下を正しておくことで
その子の未来は大きく変わります!
何か気になる点がありましたら
ご相談くださいね(^^)/
次回は かむ(咀嚼) について
掘り下げおはなしします!
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