2021年3月16日
おはようございます。
高松市春日町ハローズ内
たかまつファミリー歯科医院
スタッフ兵頭です。
猫の歯に続き…
犬の歯についてお話ししようと思います。
生まれたての子犬には通常28本の乳歯が生えており、成犬
になるまでに42本の永久歯に生え変わります。
80%の犬が、3歳までに「歯周病」(口腔内で起こる炎症
の総称)を発症することが分かっています。口の中の問題
は見つけるのが難しいため、気づかないうちに進行する可
能性があります。
放置すると、口腔内には痛みが出るだけでなく、細菌の繁
殖が進み、体の他の部位にも影響を及ぼすことがありま
す。
犬、とくに小型犬は、人と比べると歯周病になりやすいと言われています。
その理由は、口内環境の差にあります。
人の口内が弱酸性なのに対し、犬はアルカリ性。
アルカリ性の環境下では、虫歯菌が発生しにくく、歯周病菌が繁殖しやすい環境なのです。
反対に、酸性の環境下では虫歯菌が繁殖しやすい環境と言えます。
また、犬の唾液には人の唾液に含まれているアミラーゼという酵素がほとんど含まれていません。
アミラーゼはデンプンを糖に分解する酵素で、これが含まれていないということは、虫歯菌の餌である糖が口内に蓄積しにくいということです。
さらに犬の歯は、人の歯のように凸凹した形状ではなく鋭利に尖っているため、虫歯菌が留まりにくいという特徴があります。
これらの理由から、人は虫歯になりやすいのに対し、犬は歯周病になりやすいと言えます。
犬の歯周病は、人の歯周病と似たような症状が発生します。
主な症状は歯茎の腫れや痛み、出血、歯のグラつきなどです。
人の場合は、歯に違和感がある段階で気づくことができますが、犬の場合はそれができません。
ですので、飼主様がよく観察して歯周病にいち早く気づいてあげる必要があります。
気づかずに放置され、重症になってしまるケースが多くあります。
人間も犬も歯周病になる前に、口腔ケアをしっかりおこない、予防することを意識していきましょう。
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