2021年12月21日
おはようございます。
高松市春日町ハローズ内
たかまつファミリー歯科医院
スタッフ兵頭です。
以前虫歯になりやすいのは遺伝なのかを
お話しさせてもらいました。
今回は歯周病について、歯周病は遺伝してくるのでしょうか?
歯周病は感染症です。
お口の中に存在する歯周病菌によって引き起こされ、成人の8割以上が歯周病、またはその予備軍であると言われています。
そのため、「ほとんどの人はかかっている」と言っても過言ではない歯周病なのですが、これは一体遺伝との関係はあるものなんでしょうか?
遺伝だったらかかっても仕方がないのでしょうか?
一般的には歯周病そのものは遺伝しません。
歯周病とは歯周病菌が感染して増殖し、それに対する人間の抵抗力とのバランスが崩れた時に発症、進行する感染症です。
この感染経路は実はまだよくはっきり分かっていませんが、この歯周病菌に感染した後に歯周病を発症するかどうかという抵抗力の遺伝、また、歯垢や歯石のつきやすさ、歯周病を発症しやすい歯並び、唾液の質などは遺伝する可能性があります。
また、歯周病を発症しやすくなる糖尿病は遺伝が大きく関わっています。
また、家族で同じような生活習慣、食習慣を持っている場合、プラークのつきやすさなども類似してくると考えられます。
感染症であることから家族間での細菌感染も考えられます。
結局、結論としては、一般的によく見られるタイプの歯周病の場合、歯周病の病気そのものは遺伝しませんが、「歯周病のかかりやすさ」は遺伝すると言えます。
特殊な遺伝性の歯周病を除いては、「歯周病そのものは遺伝する」とは言えません。
しかし世の中には歯磨きを頑張っているのに歯周病になる人もいれば、歯のケアには無頓着なのに歯周病にかからない人もいます。
やはり、このことからも歯周病になりやすい人となりにくい人がいる、というのは確かに言えるかと思います。
実際、歯周病のかかりやすさや進行の速さには遺伝的要素が多く関わっていると言われており、日本人の3割は歯周病を進行させやすい遺伝子をもっている、という説もあります。
しかし、歯周病を進行させやすい遺伝子をもっているからといって絶対に歯周病になるわけではありません。
歯周病は多くの要素が絡み合って起こります。
それゆえ歯周病にかからないためには、ブラッシングをしっかりして歯垢をためない、ということだけではなく、歯垢のたまりやすい食事をしない、糖尿病にかからないように健康に気をつける、タバコを吸わない、歯ぎしりのコントロールをする、また、「菌をもらわない、うつさない」というように、多方面に注意を払う必要があります。
歯周病は生活習慣病の一つと言われています。
多くの歯周病は生活習慣の乱れから起こっている、ということです。
歯周病から体を守るために、一度生活習慣を見直してみましょう。
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