咀嚼回数と顎骨の発達の関連性は?

こんにちは、高松市春日町にある たかまつファミリー歯科医院 の受付の佐々木です。

 

歯科の本を読んでいて面白い、タメになる内容だったのでブログにのせました!

 

Q.お子さんのいる保護者から「子どもの顎が狭い気がするのですが、噛む回数の多いものを食べさせればいいですか?」「噛む回数と顎骨の発達は関係しているのでしょうか?」

 

A.咀嚼回数が顎骨の発育に関連すると直接示した研究はほとんどありませんが、成長期の咀嚼回数が多かった群は歯列の幅が大きい傾向にあるという報告はされています。

近年の日本人はやわらかい食べ物を好む傾向にあり、また、食生活からもよく噛まないと食べられない食材が減ってきています。そのため、食事に要する咀嚼回数が減少し、顎の発育に影響するとの指摘もあります。

ひとにおいては、咀嚼のトレーニングを行うことにより、歯列の形態や顎顔面の形態に影響をおよぼすことがいくつかの研究で報告されています。しかし咀嚼回数そのものが顎骨の発達に関連するということを直接示した研究はほとんどみられません。マウスを用いた実験では、あまり噛む必要が無いやわらかい試料で飼育した場合に、顎骨の形態変化や咬筋の重量の減少が発生することが報告されています。また、サルを用いた実験では、乳臼歯を喪失させることによる咀嚼機能障害が、下顎骨、特に顎角部の形態的成長に影響を及ぼすことを示した報告があります。

顎骨の発育は遺伝的な要因が大きいと思われますが、小中学生の頃に噛みごたえのある食物を摂取する機会が多かった群の歯列は放物線状の歯列形態を認めることが多く、噛みごたえのある食物を摂取するきかいが少なかった群では狭窄した矩形やV字型の歯列形態を認めることが多かったという報告があります。この研究では、小中学生の頃に、自然と咀嚼回数が増える様な食材を嗜好したり、「しっなり噛んで食べなさい。」と声かけをされる家庭環境で育ったりした場合、そうでない場合と比べ歯列の幅が1.5〜1.7mm程度大きくなったことが示されています。歯列の幅が大きくなれば、歯列や咬合がよくなり不正咬合が予防できます。また、歯の清掃が行いやすくなり、う蝕や歯周病の予防につながります。

よく「一口30回以上噛みましょう」と言われますが、これは一つの目安であり、食品によって噛む回数は異なります。咀嚼回数だけを気にするというよりは、よく噛んで食べる習慣をつけることが大切です。

 

 

と歯科衛生士の月刊本に記載されていました。

当院でも子どもの顎の悩み、歯並びの相談は絶えません。

当院は顎顔面矯正をおこなっております。お子様のお口で気になる事がありましたら、お気軽にご相談ください。

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